流行のミネラル バナジウムについてレポート

バナジウム

最近ミネラルウォーターなどでバナジウムという言葉をよく耳にしますよね。

そんなバナジウムの効果・効能は一体どのようなものなのでしょうか。

バナジウムとは

元素記号「V」

元素番号「23」

 

普通の酸や、アルカリ、水とは反応しないが、濃硝酸や濃硫酸、フッ酸には溶ける。

バナジン石などの鉱石が知られているが、品位が高いものはなく、

資源としては他の金属に副生回収されている。

原油に多く含まれていることから燃焼灰も利用される。

主な産出国は南アフリカ、中国、ロシア、アメリカで、この4カ国で90%超を占めている。

 

金属としては軟らかく、延展性があり容易に圧延加工出来る。

生体におけるバナジウム

バナジウムは、ヒトを含む大部分の脊椎動物にとって不可欠なミネラルではない

しかし、生体内の酵素や錯体の構成に加わっている例が多数確認されており、

特に窒素固定細菌では、その酵素系における必須元素のモリブデンが欠乏した時、

これを補うためにバナジウムを含む酵素が働くことが判っている。

これらから、一部の生物では何らかの役割を果たしているものと考えられている。

 

ミネラルウォーターに書かれているバナジウムは地下水に溶け出した

バナジウムを多く含んだ水ということになります。

バナジウムの効能

現在、ある程度効果が確認されているものは、次のとおり。

糖尿病患者が服用し、インスリン感受性の改善により(間接的に)血糖値が改善した

理論的に、抗凝血薬の作用を強める(効果と副作用の両方とも)可能性がある

またバナジウムにはコレステロールを抑制するなど、生活習慣病予防にも役立つ。

さらにストレスにも効果があるといわれているため、バナジウムはとても話題になっている。

 

健康食品に関連して2000年頃から話題になり、

ミネラルウォーターやサプリメントが販売されている。

 

検証はなされていないが、

摂取することで何らかのメリットがあるものと期待させる宣伝が行われている。

 

その他の効能はダイエットや肌状態の改善、などがあります。

 

バナジウムが含まれるミネラルウォーター

バナジウムが含まれていて、それを売りにしているミネラルウォーターが

いくつも発売されています。

日本で発売されているバナジウムが含まれるミネラルウォーターは富士山でとれたものが

ほとんどで、富士山では多くのバナジウムが含まれた天然水が湧き出ています。

これは他の地域よりも富士山では100倍のバナジウムが含まれていることがわかったからである。

 

ただし、主にミネラルウォーターに入っている成分の中で、

バナジウムの含有量は比較的少ないことを覚えておいていただきたい。

主成分であるナトリウム カルシウム マグネシウム カリウムがmgに対して、

バナジウムはμg つまり1000分の1の単位である。

 

いかにも多いように見せつける話には注意したい。

 

最後に・・・「毒性」(抜粋)

バナジウムイオンが試験管内で細胞に対し、致死毒性を持つことが確認されている。

 

水生生物に対する毒性:急性LC50の調査結果によると、

濃度レベルは0.1から100mg/L台の範囲にあり、大部分の生物が1~12 mg/L であったという。

特に鋭敏な生物はカキで、幼生の発生への影響が0.05 mg/Lで現れる。

 

ラット・マウスの経口投与:5価バナジウム化合物に対する半数致死量(LD50)として

それぞれ10mg/kg、5〜23mg/kg。

 

ヒトに対する影響:現在のところWHOは、無機バナジウムの発ガン性について、

その有無を判断できる材料がないとしている。

このため、ヒトに対して発がん性があるかもしれない、と分類されている。

 

作業環境における管理濃度:五酸化バナジウムの粉じんについては、

0.03mg/m3(バナジウムとして)が定められている。

 

  • バナジウム『ウィキペディア(Wikipedia)』
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