フル電動自転車 実は意外な落とし穴が・・・

電動アシスト自転車とフル電動自転車 の違い

 電動自転車には2種類ある。

「電動アシスト自転車」「フル電動自転車」である。

一見するとどちらもバッテリーとモーターを搭載しているため、

見た目には大きな違いがない。

これらを区別するのは、人力と動力の比率(補助比率)なのである。

 

■電動アシスト自転車

 一般的によく知られる電動アシスト自転車は、

二次電池駆動の電動機(モーター)により人力を補助する自転車である。

法令上、「人の力を補うため原動機を用いる自転車」あるいは

「駆動補助機付自転車」と呼称される。

ペダルの踏む力、回転数などをセンサーで検出して状況に応じて搭載して

いるモーターによりペダルの踏力を低減させ、道路交通法施行規則第1条

の3により、人力と動力の比率が最大で「1:1」となっている。

また時速15km以上から速くなるにつれ補助比率が下がり、時速24km以

上では補助はなくなる(つまり人力のみ)。

 

 なお、2008(平成20)年12月1日より、この補助比率が緩和され、

人力と動力の補助の比率が最大「1:2」(走行速度が時速10km未満

のとき)、時速10kmから速くなるにつれ補助比率が下がり、時速24km

以上では補助はなくなる。

 

 上記の条件を満たす限り、道路交通法では、電動アシスト自転車は

「自転車」と全く同じ扱いになる。つまり運転免許やヘルメットを着用お

よび自賠責保険に加入する義務もない。自転車は軽車両の一種なので、

原則として車道を通る必要があるが、標識で許可された場所などな

ら歩道も通れるのである。

 

 

■フル電動自転車

 いっぽうフル電動自転車は、人力と動力の比率が「1:2を超えたもの」

を指す。

それどころか、足でこがなくてもアクセル操作だけで走行可能なモード

(フル電動モード)も持っている。

そのためフル電動自転車は、自転車ではなく「ペダル付き原動機付自転車」

として扱われる。道路運送車両法上ミニバイクと同じ「第一種」と区分

される。そこで、公道走行にはナンバーの登録や免許証の所持、ヘルメット

の着用、方向指示器や速度計などの整備が必要、もちろん自賠責保険への

加入も必要だ。走行時には、原付の走行ルールに従わなくてはならない。

 

ところがこのフル電動自転車が「自転車」として人気になっているのだ。

 

 

ついに摘発開始

 フル電動自転車は平成16年ごろに大阪・ミナミに登場し、その後全国

に広まった。警察庁は17年、電動アシスト自転車とは異なるフル電動

自転車を「ペダル付き原動機付自転車」に分類し、公道走行にはナンバー

の登録や免許証の所持、ヘルメットの着用、方向指示器や速度計などの整

備が必要、とした。

 

 しかし、大半が中国製だったことから、動力の大きさが分からず、

道路運送車両法で定められた種別を特定できなかった。このため、違反して

も反則切符に種別を書き込むことができず、摘発が困難だった。

 

 大阪府警幹部は「種別が異なると、道交法に違反した際の罰則金や

犯罪事実が違ってくる。種別を特定できない以上、反則切符を切れず、

違反に目をつぶらざるをえなかった」と説明する。

 

 府警は17年、免許がなくても公道を走ることができると偽ってフル

電動自転車を販売したとして、詐欺容疑で自転車販売店の経営者らを逮捕

したが、利用者の摘発例はなく、違反を見つけても警告するしか手立て

がなかった。

 

 こうした状況を逆手に取り、「注意されても違反切符は切られない」

などと客に説明し、フル電動自転車を売る悪質な販売業者も後を絶た

ないという。

 

 そこで関係機関は、フル電動自転車の対策を講じている。

 

 例えば2005年3月には警察庁交通局が見解を発表(ペダル付きの原動

機付自転車の取り扱いについて)。フル電動自転車を運転する場合、そ

れがたとえ人力のみでの走行でも、最初だけ動力を用いた慣性走行でも、

すべて「原付扱い」とする方針を明らかにした。

 

 また同年10月には、公正取引委員会が排除命令を発表。フル電動自転

車の販売社2社に対して「消費者に誤認を与える表示を行っていた」と指

摘し、今後そのような表示を行わないように指示している。

 

 さらに、大阪南署はフル電動自転車約40種のうち流通台数の多い数

種について、動力の大きさを独自に分析したところ、いずれも規定の

「0・6キロワット以下」と見積もられ、道路運送車両法上ミニバイク

と同じ「第一種」と区分されることが判明。道交法違反での摘発が可能

になったという。

 

 南署は「自転車感覚でフル電動自転車に乗ることは法律違反だとい

う常識を徹底させたい」としている。

 

 

最後に・・・・

 フル電動自転車はフルモードだけでも、時速20〜30km/hの走行

速度を得ることが可能である。

違法の認識無くても、起こしてしまった事故は大きな事になるに違いない。

「知らなかった」は通用しない世の中。

便利な物の裏もしっかりと知識を得る必要があると思われる。

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